toggle

ABOUT

まほらは[素晴らしい場所]を意味する日本の古語です。
自然の創造する物は、目の前のこの世界がどれほど美しく面白いのかを教えてくれているように感じます。

神秘そのままのような鉱石、蚕から採る絹糸、植物の繊維や色、人が自然と繋がって生み出したものなど
旅と暮らしの中でそれらを丁寧に集めて、一つ一つを手仕事で制作しています。

macrame / 高木 雅典
design / 高木 希

■まほら アトリエ
〒638-0302 奈良県吉野郡天川村中越184−1
アトリエでは作品や天然石ルース、鉱物展示のほか
石や糸を選んでいただいてのオーダーのご依頼を承っています。

※予約制※
contactよりご訪問の希望日時等をご連絡ください。


作品ができるまで

[石]

ジェムショーや石の集まる土地、種類により鉱山やその周辺などに赴いて
結晶や原石そのままの鉱物や研磨されたもの、宝石など形態問わず
縁のあったもの、惹かれるものを手に取り選んでいます。

市場では磨かれたものがあまり見られない石のほか、馴染みのある石でも、見たことのない表情を
感じられる原石からは仕上がりをデザインし、研磨を行います。

[色]

石の色に調和してより引き立つように
柞蚕糸(タッサーシルク)や麻糸は草木で染め、自然の色同士を合わせています。

草木染料は、日々の暮らしの側で見られる季節の植物や縁あっていただいたもの、
旅先で見つけたその土地の染料、取り寄せたものなど。

それら植物と自宅に流れる山の湧き水を使って染めています。

[絹]

絹はそれそのものの美しさ、生み出す蚕という生き物、各地を繋げるその歴史、
様々な要素に惹かれ作品に取り入れています。

絹を知ることはルーツを辿ることのようでもあり
少しずつですが理解を深めながら、現在以下の絹糸を使用しています。

■ムガシルク/Muga silk

インド・アッサムのみに生息するヤママユガ科の野蚕(※)、ムガ蚕の繭から挽かれる絹糸。
自然そのままで輝く金色はいつまでも色褪せることがありません。
古代から王衣や様々な芸術品に使われ珍重され、「ゴールデンシルク」「シルクの宝石」とも表現されます。

1年通して繭を採取できる期間は他の絹より短くとても希少。
ハリのある質感、シルクの中でも特に軽く強いという特性を持っています。

■エリシルク/Eri silk

ムガシルクと同様ヤママユガ科の野蚕。
中国や東南アジアなどでも見られるシルクであり、まほらではインド・アッサムのエリシルクを使用しています。

糸挽きできず長い繊維が採れないため、紡ぎ糸や真綿として使用。ふわふわと柔らかく温かみのある絹です。
白のほか、ごく一部の地域ではグレーやレンガ色目を持つ希少な繭が採取されます。

■タッサーシルク/Tussar silk

原種はインド・ヒマラヤ地方、ヤママユガ科のタサール蚕(野蚕)。
まほらではその中で中国由来のヤママユガの亜種から採られる、柞蚕糸と呼ばれるタッサーシルクを使用しています。
美しい光沢を備えており、家蚕糸と比べるとハリとシャリ感の強い糸です。

※野蚕と家蚕※

<野蚕>
自然界で野山の植物を食べて生息している蚕。
人が育生している樹木など、自然界とほぼ同じ環境に宿った蚕の繭も含め、ワイルドシルクとも呼ばれます。

<家蚕>
屋内で桑の葉を餌に家畜飼育されている蚕。
1つの繭からより細く長くなめらかな糸を採れるよう、品種改良がなされて生みだされた蚕種。

[編み]

ほとんどの作品は再度同じものをつくることなく、1つ1つそれぞれの異なる編み模様を持っています。

手で糸を編んでいく[マクラメ]は、中南米滞在中に現地のものを覚えたのち
より繊細なつくりと独自の形を追求し今の形になりました。

手で編むというシンプルな作業でありながら
パターンを崩していくたび尽きることなく新しい形が出てくること、
糸で様々な表現ができることに、飽きることのない面白さを感じます。